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マンション管理会社の選び方は?7つのポイントで解説!
資産価値を落とさないためにも、マンションの管理会社選びはとても重要です。しかし、マンション管理会社の検討・変更の際、何を基準に選べば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、後悔しないマンション管理会社の選び方を7つのポイントに分けて解説します。確認すべきポイントを押さえて、自身のマンションに合った、質の高い管理ができる会社を選びましょう。
目次
マンション管理会社の選び方7つ
- 担当者に実績があるか
- 滞納の対処方法が明確になっているか
- 各種書類を適切に作成できるか
- 修繕にどこまで対応してくれるか
- 管理組合の立場になって考えてくれるか
- 適切な資金管理能力があるか
- 定期点検・設備点検への対応は十分か
大手管理会社の特徴
中小管理会社の特徴
後悔する管理会社の5つの選び方
管理会社を決める前にやるべきこと
- 複数の管理会社から見積もりを出す
- 専門家からアドバイスをもらう
- 管理中のマンションを視察する
マンション管理は実績のある会社に委託しよう
マンション管理会社の選び方7つ
マンション管理会社を選ぶ際は、管理の質を見極める必要があります。紹介する7つのポイントを押さえて、マンションと管理組合に合った会社を選定しましょう。
- 担当者に実績があるか
- 滞納の対処方法が明確になっているか
- 各種書類を適切に作成できるか
- 修繕にどこまで対応してくれるか
- 管理組合の立場になって考えてくれるか
- 適切な資金管理能力があるか
- 定期点検・設備点検への対応は十分か
上記の7つのポイントについて詳しく解説します。
1.担当者に実績があるか
実際にマンションを管理する担当者(フロントマン)に、信頼できる経験や資格があるかどうかが重要です。マンション管理は、担当者の能力によって管理の質が大きく左右されます。しかし、担当件数が多ければ良いわけではありません。
担当物件数が多い管理者は、一件一件誠実に対応できない可能性があるためです。担当物件数の相場は20件以上であれば多いと判断します。また、高い人間性を兼ね備えているかどうかも大切です。そのため、実際に担当者と顔を合わせて、人柄やコミュニケーション能力などを確認しましょう。
2.滞納の対処方法が明確になっているか
マンションの管理費や修繕積立金の滞納が発生した場合、滞納者への対処方法が明確である必要があります。修繕積立金が不足して満足な修繕工事が行えないマンションは多く、資産価値を維持するためにも滞納者への対処は重要です。
対処方法は「書面や電話での督促」や「滞納者の家を訪問」、最終的には法的手続きを講じる場合があります。これらの督促をどの程度の期間で何回行うのか、明確にルール化されていることが大切です。
- 督促業務の期間は〇ヶ月か(相場は6ヶ月)
- 滞納者への督促の開始は〇日後から
- 電話・訪問・書面での督促はそれぞれ月に〇回ずつ
- 〇ヶ月以上滞納が続く場合は法的手続きを講じる
など、設定したルールに従って実行してくれる管理会社は信頼できます。また、どのような督促を行ったのか知っておきたい場合は、督促の記録を提出してもらえるようにあらかじめ交渉しておきましょう。
3.各種書類を適切に作成できるか
総会や理事会で必要になる議案書、毎月提出される月次報告書など、各種書類を適切に作成できるかどうかも重要です。文書自体を作成しなかったり、箇条書きだけであったり、簡易的な議案書だと理事会で管理役員が意見を出し合うこともできません。
そのため、月次報告書のサンプル提出を求め、クオリティの確認をしましょう。議案書はその都度作成する書類であるため、サンプル提出が難しい可能性もあります。
その場合は、議案書自体は必ず作成すること、わかりやすいものを作成してくれるのか確認しましょう。箇条書きを並べただけではなく、文章に加えて写真で説明してあると信頼できる管理会社といえます。
4.修繕にどこまで対応してくれるか
修繕については下記ポイントをチェックします。
- 長期修繕計画の提案・作成は誰が担当するのか
- 長期修繕計画書の作成は有償・無償のどちらか
- 大規模修繕に管理会社がどのように関わるのか
修繕の提案は、修繕専門部署の有資格者(一級建築士・一級建築施工管理技師)が担当していると安心です。不具合の原因を見極めて、最適な修繕方法を提案してくれる可能性が高まります。
長期修繕計画書の作成は無償なのか、有償なのか確認しておきましょう。有償の場合、相場は約30万円です。
大規模修繕の関わり方は下記パターンが考えられます。
- すべてを管理会社に任せる
- 工事会社の選定は管理組合・管理会社がサポートする
- 工事会社の選定は管理組合・管理会社はサポートしない
- 管理会社は大規模修繕に一切関わらない(技術部門がないため)
契約後に困らないためにもしっかりと確認しておきましょう。
5.管理組合の立場になって考えてくれるか
管理組合の立場になって考えてくれる会社かどうかも重要です。具体的には、管理規約や修繕計画の改善案の提出、問題のある担当者の変更などがあります。
マンション管理規約は、国土交通省の「標準管理規約」をもとに作成されています。しかし、標準管理規約に変更があっても規約が更新されず、古いままのマンションも多いのが現状です。
そのため、管理会社の変更を検討している場合は、管理規約や修繕計画の改善案を依頼してみましょう。契約前であるため過度な期待はできませんが、親身に対応してくれる会社は管理組合の立場になって考えられる会社であるといえます。
また、問題のある担当者は変更できることを確認しておきましょう。良い会社を選んでも良い担当者がつくとは限りません。担当者個人の人間性や管理の質に問題があるケースもあるため、担当者変更に応じるルールを決めておくと安心です。
6.適切な資金管理能力があるか
マンション管理で必ずかかる諸経費の管理、コスト削減が期待できる提案など、資金を管理する能力があるかどうかも注目します。諸経費は積み重なると大きな額であるため、管理組合と管理会社のどちらが負担するのか事前に確認しておきましょう。
経費の代表例は以下のようなものです。
- 管理人室の電気料金・電話料金
- 机やロッカーなど(什器備品類)
- 清掃用品
- 消耗品
- 管理費等引き落とし手数料
- 緊急業務出張費
管理費引き落とし手数料の場合、110円であっても年単位で考えると大きな額になります。戸数が多いマンションであればなおさらです。また、小規模修繕において、不具合の原因を究明して、最もコストパフォーマンスの高い方法を選んでくれる管理会社だと安心できます。
7.定期点検・設備点検への対応は十分か
定期点検や設備にトラブルが発生した際、管理会社がどの範囲で対応してくれるのか、確認しておきましょう。
大手管理会社の特徴
多くのマンションを担当しているため知名度があり、安心して委託できるのが大手管理会社の特徴です。また、反社会的勢力が関わっている可能性が低く、大きなリスクがありません。管理の質が一定レベルを保っているのは安心感があります。
しかし、中小管理会社と比較すると、人件費がかかるためコストパフォーマンス面で不満を感じる場合もあります。大手管理会社と中小管理会社で優劣はつけられません。どちらが合うのかは、組合の希望する条件で異なるため、それぞれの特徴を踏まえて検討しましょう。
中小管理会社の特徴
中小管理会社の特徴は、コストパフォーマンス面にすぐれ、質の高い管理会社を見つけやすいのが特徴です。また、現場担当者にある程度の権限があるため、素早い対応が期待できます。
しかし、フロントマン次第で管理の質が左右されることが多く、委託後どうなるかの予測がしにくいのがデメリットです。地域密着型の管理会社の場合、親身になって柔軟に対応してくれる可能性があります。
後悔する管理会社の5つの選び方
マンション管理会社を選ぶ際は、さまざまな情報を吟味する必要があります。管理会社選びに後悔しないための5つのポイントをまとめました。
- 管理会社の知名度だけで選ばない
- 対応している物件数で選ぶ
- 営業担当の話だけで選ばない
- 口コミを鵜呑みにして選ばない
- メディアのイメージで選ばない
上記の5つのポイントについて解説します。
1.管理会社の知名度だけで選ばない
知名度の高い管理会社は、条件交渉で組合側が不利になる可能性があります。知名度が高ければ、マンション管理の契約を取りやすい傾向にあるためです。1件の契約を逃しても知名度の低い管理会社ほど大きな痛手にはなりません。
2.対応している物件数で選ぶ
多くの物件管理をしている管理会社は、担当者のオーバーワークにより、管理業務がおざなりになるケースもあります。そのため、その管理会社がどの程度の物件を管理しているのか確認しておきましょう。
もちろん、すべての会社が当てはまる訳ではありません。マンション管理の実績だけではなく、どのような管理体制なのか、内容をしっかりと確認することが大切です。
3.営業担当の話だけで選ばない
営業担当者は現場のすべてを熟知している訳ではありません。契約をとるために話を誇張する可能性があるため、営業担当の話を信用しすぎるのは危険です。トラブルを防ぐためにも、実際に現場の担当者ともコミュニケーションをとることを徹底しましょう。
4.口コミを鵜呑みにして選ばない
口コミや評判は、主観的な内容が多いため、すべてを鵜呑みにするのは危険です。インターネット上の情報は参考程度にとどめましょう。
また、良い口コミよりも悪い口コミの方が目立ちやすいものです。自身の物件に関係性のある口コミを参考に、気になる点があれば管理会社に直接確認しましょう。
5.メディアのイメージで選ばない
メディアのイメージの良さだけで管理会社を選ぶのはやめましょう。イメージだけでは管理会社の実態はわかりません。
また、テレビコマーシャルや広告代理店から出稿されるPR記事は、良いイメージを与えるために制作されています。ランキングの順位をお金で操作しているケースもあるため注意しましょう。
管理会社を決める前にやるべきこと
マンション管理会社を決める前にやるべきことをまとめました。
- 複数の管理会社から見積もりを出す
- 専門家からアドバイスをもらう
- 管理中のマンションを視察する
上記の3つのポイントを解説します。
複数の管理会社から見積もりを出す
候補となる管理会社3~5社程度に見積もりを依頼して比較検討しましょう。管理会社によって、費用やサービス内容、スタッフの技術から条件までさまざまです。見積もりは下記の2種類以上依頼します。
- 現行仕様の見積もり
- 管理会社の提案仕様の見積もり
現行仕様の見積もりは、複数社を比較するためには一定の基準が必要となるためです。提案仕様の見積もりは、現状の管理仕様をより良いものにするために要望を伝えて作成を依頼します。マンションの所有者全員が納得できるよう公平に検討しましょう。
専門家からアドバイスをもらう
組合の中で管理会社を決められない場合、意見が割れてしまった場合は、マンション管理士などの専門家にアドバイスを求めましょう。国家資格であるマンション管理士は「管理組合の立場から」管理組合の運営などに関して適切なアドバイスや支援を行ってくれます。
そのため、マンションや組合員が求める条件に合った管理会社を見つけられる可能性が高まります。また、業界内の情報にも精通しているため、インターネットで得られる評判よりも信頼性の高い情報が得られる点もメリットです。
管理中のマンションを視察する
管理会社が管理するマンションを視察して、管理の実態を把握しましょう。管理の実態を確認することで、ただ費用が安いだけの管理会社を避けられます。視察の際には、下記のポイントに着目しましょう。
- 清掃状況の確認
- 掲示板の掲示物
共用部分の清掃が行き届いていることを確認しましょう。具体的にはエントランス・廊下・階段・エレベーター内・ゴミ捨て場などです。そして、掲示板には数ヶ月前に終了した掲示物ないか、整っているかを確認しましょう。
マンション管理は実績のある会社に委託しよう
マンション管理は、実績がありサービス全体の質が高い管理会社に委託しましょう。営業担当者のセールストークや宣伝、口コミを鵜呑みにするのは危険です。今回紹介した項目を参考に、価格や対応の充実度合いなどを総合的に判断してください。
長年にわたりマンションの管理を依頼することになるため、組合員全員が納得できる管理会社を選びましょう。現在のマンション管理にお悩みや不満を感じている場合、管理会社の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
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